だからごめんって

高校生が訳の分からぬ文書をしたためています。

私の体験における飲食店アルバイトのすすめ

こんにちは!

実は僕、飲食店でアルバイトなどしておりまして。

いやそんな大それた店でなく全国規模でチェーン展開している恐らくみなさんもご存知であろうあの店です。そう、あの店です。


これを読んでくださる皆さんの中にも少なからずはアルバイトをしていたり、また今はできないけど高校、大学に入ったら絶対アルバイトしてやるぜ!などとお考えの方もいるのではないでしょうか。


今日はそのような方々の為に、僕が今までアルバイトによって培ってきた接客のテクニック、ノウハウをお教えし、それにより皆さんのアルバイトライフが豊かなものとなるようアシストできればいいと思います。


よろしいですか?


まずはじめに言いますは接客アルバイトにおける際の肝心要、その中枢といっても良い事柄「挨拶」です。挨拶は何事にもおける基本です。挨拶ができない店員がいるようではその店は爆発します。気をつけてください。


おや、お客様が当店へと入ってきました。


通常のコンビニの様な店ならばここでお客様に対し会釈と明るい笑顔とともに「いらっしゃいませ!」と実に爽やかに放つと思うのですがそれは真にナンセンス。


常に最先端を行く僕の職場のような場所ですと挨拶から違います。こういった細やかな違いこそがお客様の信頼を勝ち取ることに繋がるのです。


具体的にいかなるものか申しますと、お客様がドアを開けるや否や非常に高圧的な態度とハスキーな声で「失せろ」というのです。


来ていただいたばっかりのお客様に対し「帰れ」の意を表す語を言い放つなど知らぬ人には訳が分からないかもしれませんがこれが効果てきめんなんです。


店員からいきなりの罵声を喰らったお客様は困惑と少しの憤りを垣間見せ怪訝な面持ちをなされますがすぐに何かを悟った様子となるのでここで間髪いれず「何名様でしょうか?」と尋ねるのです。


このとき質問だけでなく、固く握った拳をお客様の左頬に叩き込むことを忘れてはいけません。


お客様の人数を聞き出したならばそれに応じた部屋に案内しましょう。今回のお客様はカップルでしょうか、2名様でのご来店でした。


無事お客様をお座敷にお通ししたら今度はご注文をお聞きします。


お冷とおしぼりをお出しする際に聞くのがよろしいでしょう。そのときお客様がまだ注文を決めかねているようでしたら、舌打ちを決めて厨房へ戻るか、もしくは左様な優柔不断さを持っている人間は放っておいてもいずれ社会から淘汰されるのがオチですのであなたのその屈強な飛び膝をお見舞い差し上げても良いでしょう。


このお客様はカルビとタン塩など肉類を何点か、それにサンチュとキムチといった焼肉屋においてポピュラーな注文内容でした。


さて、注文を受けたので残るはそれ通りにお出しするのですが、ここでワンポイントテクニックです。


よく良い店は「早い安い美味い」の三拍子揃っているなどと言われますがこれにおいて全くそのようなことはございません。


安さと美味さに限ればそれは安い方がいいし美味い方がみんな好きです。

されども早さにおいては一概に早い方が良いとは言えないのです。


あまりに手際が良く早く品物をお出ししてしまうと、お客様が「早いな、まっ、俺たち『お客様』だから当然だろ」などと非常に高飛車な思考回路を繋げてしまうのです。


なのでここではあえてお客様にお待ちいただくことが重要となるのです。


そうですね、お待ちいただく時間の目安としては大体5、6時間といったところでしょうか。



それ以上お待たせしてしまうと流石にこちらにも非が芽生えてしまうのでそのへんがデッドラインです。


〜5時間後〜



頃合いです。お客様の望みの品を出してきましょう。


…おや?
5時間前までは確かにこの座敷に存在していた1組のカップルの姿が見受けられませんね。

一体全体どうしたのでしょうか。


こういうときは焦らずに周囲を見回してみましょう。


きっとなにか異変があるはずです。

ほらよくみてください、窓ガラスが割れているのがわかるでしょう。

きっとカップルは商品を注文した直後、財布のないことに気づきそれが露呈するまえにすたこらと逃げたのでしょう。


いくらお客様と言えども注文した商品の対価を払わず、その上窓ガラスをぶち破るなど流石に犯罪の範疇です。


許す訳にはいきません。取り急ぎ警察を呼びましょう。


〜警察を呼んだら〜

警察を呼び、一通りの事情を説明したならばそこで完了です。あとは警察に任せておけば良いのですが、ここでは仕事熱心な皆さんの為にも更にワンステップ上の接客テクニックをお教え致しましょう。


ズバリ、自分で探すのです。


そう、警察に任せて犯人を捕まえましても所詮法で裁かれるのみ。


窓ガラスをぶち破った罪は法などで裁ききれるものでは到底ありません。


だとしたら最終的にはどうしても自らの手で鉄槌を下すのみしかないのです。


僕はこの道1年のベテランアルバイトです。犯人の所在など手に取るようにわかります。


さしあたり海岸へと行きましたら果たしてそこにいました。カップルらしく手を繋いでいます。


こちらに気付いたようです。しかし逃げないところを見ると覚悟を決めたのでしょう。決着をつける覚悟が。


ならばこちらもそれ相応の力で臨んで差し上げませんと失礼に値します。出し惜しみなどしません。はなから100パーセントの力で向かいます。

カップルを相手にする以上2対1という構図はやむを得ませんがその程度はハンデとみなし快く受け入れましょう。


まず手始めに掌底で彼氏側の鳩尾を叩きます。彼氏が嗚咽にむせている間彼女側に攻撃です。
右の肘から手首にかけてを両の掌でがっしりと掴んだら力の限り沖合いへと吹き飛ばします。
ですが今回はアメリカ大陸まで吹っ飛ばしたのでもう戻ってこないでしょう。

その後ゆっくりと彼氏を料理します。

代金の未払いと窓ガラス代がいかなるものなのかじっくりとじわじわと身体に分からせてやるのです。。。


以上が接客テクニック及びノウハウのですがいかがでしたか?

あなたのアルバイトライフが有意義なものになることを願って…。


(僕はアルバイトをしていません。)